質の維持 2010 2 6

 このサイトでは、政治・経済が中心であり、
法曹界のことは皆無に等しかったと思います。
 これは、法曹界に関心がなかったわけではなく、
単に、金融や経済で忙しかったからです。
 最近、日本弁護士連合会の会長選挙で、
法曹人口の問題、つまり司法試験の合格者数をどうすべきかが、
論点になっていると聞きます。
 やはり質の維持が重要だと思います。
たとえ話をするならば、こういう話でしょう。
受験生の憧れである東京大学。
しかし、難関大学なので、誰でも入学できるわけではありません。
そこで、東京大学の定員を2倍、3倍にすれば、入学しやすくなる。
これで、みんなハッピーになるか。
おそらく、受験生にとってはハッピーかもしれませんが、
日本にとっては不幸でしょう。
もちろん、法曹人口を増やすことによって、
国民が気軽に法的なサービスを得られるようになるかもしれませんが、
その前に、質が低下したら、話になりません。
 私は、法曹界のことも、よく知っています。
たとえば、法務省と検察庁の不思議な関係など。
普通は、省と庁の関係だから、
財務省と国税庁の関係のように、省の方が上に思えるでしょうが、
法務省と検察庁の場合は、逆になっていて、
まるで検察庁が法務省を吸収合併したような形になっています。
そういうわけで、他の官庁と違って、
法務省の事務次官は、トップではなく、単なる通過点です。
事務次官→検事長→検事総長という具合です(法務事務次官は、検察官です)。
かつて、法務事務次官の地位向上の試みがあったと聞きました。
 このように、法曹界には、
国民から見れば、七不思議に見えるようなことが多数あります。
 法律というと、難解で長文というイメージでしょうが(たとえば税法)、
検察庁法は、条文自体が少なく、また読みやすいので、
一般の国民の方にとって、わかりやすい法律と言えるでしょう。

















































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